投資詐欺に引っかからない為に…(投資詐欺に騙されやすい人とは)
こんにちは、麗美です。
先週、TBS系『緊急!公開大捜索』で、元フィギュアスケーターの渡部絵美さんが投資詐欺にあった経緯が放送されていました。
テレビの再現ドラマで見ていると、『どうしてこんな胡散臭い話に乗ってしまったのだろう』と自業自得に思えてしまいます。
私自身も以前はそう思っていました。
投資詐欺の話を持ち掛けられても、非現実的な高利が付く時点でおかしいと気付くだろうと。
しかし、最近私の周囲で投資詐欺と思われる案件が起こり、その巧妙な仕掛けには思わず唸ってしまうほどでした。
渡部恵美さんの場合もそうですが、投資詐欺でもっとも恐ろしいのは「知人」を介して紹介されること。
見も知らずの他人から儲け話を持ち掛けられたら、誰でも『あやしい』と感じることでしょう。
しかし、信頼する知人から紹介されたら、どんなに慎重な人でも騙されてしまう恐れがあるのです。
今日は実際に私が持ち掛けられた投資話を例に取りながら、投資詐欺に騙されやすい人のタイプを考察し、投資詐欺に騙されない注意点を述べていきたいと思います。
【私が持ち掛けられた投資話とは】
知人の女性実業家から久しぶりに食事に誘われて行くと、友人という女性を2人紹介されました。
1人は、最近会社から独立して自分でコンサルタント会社を立ち上げたバイタリティーあふれる女性。
もう1人は、ご主人が勤務医という主婦の方でした。
最初は世間話などで楽しく談笑していましたが、途中で実業家2人の事業資金についての話題に。
知人の女性実業家が、5年前に当時OLだったコンサル会社の女性に投資を勧め、投資で資金を増やして会社を立ち上げることが出来たとのこと。
その投資とは次のような内容でした。
・会員制のセレブな組織で、定期的にパーティーや海外旅行がある。
・紹介制なので、会員からの紹介が無いと入会できない。
・会員になると、高級ホテルや高級レストランの割引サービスが受けられ、コンシェルジュサービスもある。
・会員の特典として、海外FXの取引もできる。
・FX取引は全て委託で、年利20~30%は間違いない。
・会費は月5千円
・会社は海外にある。
にわかには信じられない旨すぎる話ですが、2人はパーティーの写真などを嬉しそうに見せてくれます。
FX取引はリスクが高いし元金保証もないので、事業資金を運営するのは危ないのでは…と私が発言すると、10%で損切りするシステムなので大損はあり得ず、優秀なプロ投資チームを世界に3つ持っていてリスク管理が徹底しているとのこと。
なんだか胡散臭い話なのですが、いちおう表面上では論理的な体裁は整っていて、コンシェルジュサービスなどの会員サービスも満足いく内容らしく、詐欺にしては非常に手が込んでいるなという印象です。
実際に2人とも数年で数百万の利益を出していて、今の時点では出金も出来ていることから、私が何を言おうとも信じ切っている様子でした。
その場にいた主婦の方も2人の話に非常に関心を持ち、「これから子どもの教育費が掛かるから」紹介してほしいと願い出ていました。
しかし、会社も海外ならばFX取引口座も海外なので金融庁の認可がないこと、投資額は100万以上からということ、FX口座を作る海外の投資会社はペーパーカンパニーらしいこと、等々からポンジスキーム(いわゆる自転車操業)である可能性が非常に高いと思われます。
2人の話では、コンシェルジュサービスだけでも価値があるとのことですが、果たして私が年間6万円もの会費の元を取るほどコンシェルジュサービスを利用するような身分であるかというと、そういう訳でもなく。
とりあえず2人には、元金以上の儲けが出ているのなら、最初に預けた元金分はすぐに引き出した方がいいと伝え、食事会を終えました。
このことで、初めて投資詐欺(らしきもの)を身近に経験し、騙しのテクニックがいかに巧妙か思い知りました。
そして、身近に契約している人がいることにも少なからずショックを受けました。
この案件は限りなくグレーに近いと思いますが、残念ながら詐欺であるという確証を彼女たちに示すことはできませんでした。
明らかに怪しい話に知人が関わっているというのは、気分的に辛いものです。
なので、この機会に、投資詐欺に人はなぜ騙されるのか、騙されやすい人のタイプを考察してみました。
投資詐欺に引っかからない対策についても、私見を述べていきたいと思います。
被害者が1人でもいなくなることを願いつつ。
【投資詐欺に騙されやすい人のタイプ】
1、友人知人を無条件で信頼してしまう人
今回の件で、友人知人を信頼しやすい人ほど、投資詐欺に引っかかる可能性が高いなと感じました。
「信頼する〇〇さんが、私のことを騙すはずがない」と思ってしまうんですよね。
しかし、投資詐欺の恐ろしいところは、被害者が加害者になってしまうこと。
投資話を持ち掛けている本人も、その投資話を信じ切ってしまっている被害者なのです。
だから、信頼できる友人知人であったとしても、「その人自身も騙されているのかもしれない」と想像することが肝要です。
2、お金の必要に迫られている人
今回の件では、実業家の女性2人は会社の運営資金や開業資金の必要に迫られていました。
また主婦の方は、お子さんの今後の教育資金について悩んでいました。
まとまったお金の必要に迫られている人は、信頼できそうな筋から儲け話が来ると、都合よく信じてしまう傾向があるようです。
だって信じさえすれば、自分のお金の悩みがなくなるのですから。(正確にはなくなると錯覚する)
切羽詰まっている時ほど、確実な運用がベストです。
一攫千金を狙わず、節約に努めコツコツ貯める努力をした方がよほど確実です。
世の中にそうそう旨い話は転がっていません。
「旨い話には裏がある」
心に刻んでおきましょう。
3、本物のセレブに憧れる、アッパーミドルの人
私の知人にしても、見せてもらったパーティー画像の出席者にしても、この投資の主な顧客は、中流の上いわゆるアッパーミドル層と呼ばれる人たちでした。
アッパーミドル層というのは、収入や資産がそれなりにあるけれど、高級住宅街に家を購入したり、高級外車に乗ったり、子どもの教育に力を入れたりなど、出費も多くなります。
意外なことに、ミドル層よりもアッパーミドル層の方が平均貯蓄額が少ないという統計もあるようです。
つまり、アッパーミドル層は見掛けの華やかな生活より、実は経済状態に余裕がない場合が少なくないのです。
この投資話は、「お金は貯めたいけれど今の生活水準は落としたくない」という層の、心の隙間に入り込みやすいであろうことは想像に難くありません。
さらに、セレブリティ気分をくすぐるパーティーや海外旅行、コンシェルジュサービスも、まさにニーズに合った商法と言えるでしょう。
4、投資に関する知識がない人
私の知人を含め3人とも、投資に関しては全くの素人です。
そして、金融知識にも乏しいので、人から説明されたことを信じ切ってしまいます。
旨い話が来たら、自分でも調べてみたり、投資に詳しい第三者に相談するなど、慎重に行動することが必要です。
「自分は素人」という意識を常に持ち、「自分の財産は自分で守る」という信念が大切です。
以上、投資詐欺にあいやすい人のタイプと注意点について述べてきましたが、
「おいしい儲け話が、庶民の自分のところに都合よく来るはずがない」
と、自らの分をよわきまえていれば、騙されることはありません。
一時の気の迷いで、自分の財産を失うことが無いよう心掛けたいものですね。